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メッセージ >
聖書の学び
Title
第15課「生死禍福をつかさどられる神」
Speaker
堂会長 イ・ジェロク 牧師
Bible
Date
2014-05-02
読むみことば: 創世記31:7_13
覚えるみことば: ヘブル11:1
参考にするみことば: 創世記27:27_29、30:43
教育目標: 私たちの生死禍福をつかさどられる神を信じてより頼み、すべてにおいて栄える生き方になるようにする。
創造主の神は宇宙万物と人類の歴史、人間の生死禍福をつかさどられる方です。私たちが神を愛してみことばどおり行えば、栄える道に導かれ、祝福してくださいます。ですから、神を見つければ、いくら不幸だった人も幸せになれるし、もつれたややこしい問題も明快に解決されることができます。もしかして心配事があってつらいでしょうか? 私たちの生死禍福をつかさどられる神にさらにより頼んでみますように。その方が皆さんの人生を導いてくださるでしょう。
1. 長子の祝福を受けたヤコブ
ヤコブはアブラハムの孫であり、イサクの息子であって、兄エサウとふたごとして生まれました。エサウは野に狩りに行くのが好きで、父イサクに愛されていました。一方、ヤコブは穏やかな性分で、家の中で母の仕事を手伝ったので、自然と母に愛されていました。
ヤコブは賢い反面、狡猾な性分があり、夢と野心があって、兄が持っていた長子の祝福を自分がもらいたいと思っていました。ある日、エサウが野から帰って来て飢え疲れているとき、レンズ豆の煮物一杯をあげるから長子の權利を売りなさいと言います。エサウは長子の祝福を軽蔑したので、何も考えずに売ってしまいました。
歳月が流れて父イサクが年を取ると、死ぬ前に長子エサウを呼んで、祝福しようとしました。それで、彼に獲物をしとめて来て、おいしい料理を作って持って来れば祝福すると言います。これを聞いた母リベカは、自分が愛しているヤコブにその祝福を受けさせたいと思いました。それで、ヤコブにエサウであるように変装して入り、兄の代わりに長子の祝福を受けなさいと言います。ヤコブはエサウのように装って、母が作ってくれたおいしい料理を持って入ります。視力が衰えてよく見えなくなったイサクは変装したヤコブがエサウだと思って、思いきり祝福してあげます(創世記27章)。
ところが、あまり経たないうちに、エサウが獲物でおいしい料理をこしらえて持って来ます。驚いたイサクは、ヤコブを祝福してしまったので、これ以上祝福できないと言います。長子の祝福を奪われたエサウは、父イサクが亡くなればヤコブを殺してやろうと決心します。このことでヤコブは母の兄ラバンがいるハランへ逃げるようになります。
2. 祝福の秘訣を悟ったヤコブ
ヤコブは母の兄ラバンの家で基盤を固めて、誠実に働きました。これを見守っていたラバンは彼に、どういう報酬がほしいか申し出てくれと言います。この時、ヤコブは七年間仕えるからラケルを妻として下さいと求めます。ヤコブはラケルを愛していたので、七年をほんの数日のように思って、喜んで働きました。
私たちも、神を愛すれば、どんな訓練や迫害がやって来ても喜びをもって打ち勝っていきます。天国に望みを置けば、この世のどんなこともうらやましくないのです。どうすれば天国にもっと報いを積んで神様に喜ばれようか、もっと忠実に仕えようかと努めるようになります。
ヤコブも、愛するラケルのために七年を長いと思わないで、熱心に働きました。ついに七年が過ぎて結婚式を挙げたのに、いざ花嫁はというと、ラケルでなくレアでした。ラバンにだまされたヤコブが怒ると、長女より先に下の娘をとつがせるようなことは、われわれのところではしないと言います。そう言いながら、この婚礼の週を過ごせば、ラケルを妻としてあげるから、もう七年仕えなければならないという条件を出します。ヤコブは悔しかったけれど、そのとおりに従います。
ここで私たちが悟るべきことは、自分の状況と境遇をよく見極めなければならないということです。「悔しい、気に障る、私と合わない」とつぶやいて、分を超えた行動をすれば、家庭や職場はもちろん、どこででも愛されて認められにくいのです。いくら現実が難しいとしても、否定的に考えるより、肯定的な心と善をもって考えて行動することが大事です。自分に有利な条件と利益を計算するよりは、自分が損をして犠牲になるとしても、善を選んで、自分のすべきことを尽くすことを神も喜ばれるのです。このような人は結局、神が高くしてくださって、その地位が固くなるようになります。
歳月が流れて、ヤコブが子どもたちを何人か生んだ後、ヨセフを生んだとき、故郷の地へ帰りたいとラバンに言います。ラバンは神がヤコブのおかげで自分を祝福してくださったことをよく知っていました(創世記30:27)。ヤコブが来る前にはわずかだったのが、彼が来てからはふえて多くなったからです。
ヤコブを手放したくないラバンは、ヤコブに報酬を申し出てくれと言います。何度もラバンにだまされたヤコブは知恵を働かせます。つまり、母の兄の羊の中でぶち毛とまだら毛のもの、黒毛のもの、そしてやぎの中でまだら毛とぶち毛のものを自分に報酬として下さいというのです。このような羊は珍しかったので、ラバンは快く承諾します。
その時からヤコブは、ポプラや、アーモンドや、すずかけの木の若枝を取り、それの白い筋の皮をはいで、その若枝の白いところをむき出しにして、まだら模様を作りました。そして、それを群れが水を飲む水ぶねの中に置きました。ヤコブは強い群れがさかりがついた時にはまだらの枝を水ぶねの中に置き、群れが弱い時にはそれを置きませんでした。まだらの枝を見ながら水を飲んだ強い羊たちはさかりがついて、しま毛のもの、ぶち毛のもの、まだら毛のものをたくさん産みました。結果的に、強い羊はすべてヤコブのものになり、弱い羊はラバンのものになりました。
このようにヤコブがラバンに奇妙な提案ができたのは、十四年間仕えながら、どうしたら羊が子をよく産んでよく育つのか、専門家になっていたからです。それだけでなく、賢いヤコブは望んでいるとおりに保証される信仰の法則を会得していたのです(ヘブル11:1)。
誰でも祝福されるためには、ヤコブのように誠実で、夢とビジョンを持って神の知恵をいただかなければなりません。たとえば、飲食店で成功しようと思う人は、食べ物の味の他にも、場所とお客さんにとって居心地の良いインテリアを考えます。また、親切なサービスとメニューも開発して、人が途切れず来るようにしてこそ成功できるのです。
3. 生死禍福をつかさどられる神
ヤコブは二十年間一緒に住んでいたラバンから逃げるように、故郷に向かって立ち去りました。ラバンはこのことを三日目に知って、あわててあとを追って行きます。その時、神が夢にラバンに現れて「あなたはヤコブと、事の善悪を論じないように気をつけよ。」と言われます。それでラバンはガルエデでヤコブと契約を結んで、自分の家へ帰ります。
一息ついたかと思ったら、また困難がやって来ます。ヤコブが戻って来るという噂を聞いて、兄エサウが四百人を引き連れてやって来るというのです。ヤコブのために長子の祝福を奪われたので、これまでどれほど悔しい思いで生きてきたでしょうか。少しだけつらくて苦しくても、ヤコブが自分の祝福を奪ったからだと恨んだでしょう。ですから、その永い歳月、ヤコブに対する怒りがどれほどたまっていたでしょうか。
ヤコブはエサウがやって来ると聞いて非常に恐れ、心配しました。それで、自分の知恵を働かせて、自分といっしょにいる人々や、羊や牛やらくだを二つの宿営に分けます。「一つの宿営を打っても、残りの一つの宿営は逃れられるだろう」という、もしもの場合にまで備えたのです。そして、兄をなだめようと、自分より先に進む贈り物を用意しました。
ヤコブはラバンと契約を結んだので後に退くこともできないし、兄エサウの前に進んで行くこともできないという、切迫した状況にいました。いくらさまざまな方法を使ってみても、自分の力では足りないことを悟るようになりました。
その時初めて、ヤコブは自分のすべての知恵を無にして、生死禍福をつかさどられる神にすがりました。あまりにも切迫していたので、ヤボク川でもものつがいがはずれるほど、夜明けまで御使いと格闘しました。ついにヤコブは神から答えを引き下ろして、イスラエルという新しい名前まで得るようになりました。ヤコブが神により頼むと、神がエサウの心を氷が溶けるようにされ、歓迎されて故郷に戻って来たし、イスラエルの先祖になりました。
このように、すべてを神にゆだねる時に栄えるのです。神が導かれるとおりにだけ完全に聞き従えば、ヤコブのように他の人にだまされたり、迂余曲折を経たりしません。家庭や職場、事業の場に祝福されて栄えたいなら、神にすべてをゆだねて祈りますように。また、自分が正しいという義と知恵を徹底的に無にして、私たちの生死禍福をつかさどって、最も良い道に導いてくださる父なる神に、答えと祝福を思いきり受けていきますように。
*まとめと適用
1. ヤコブは兄エサウにレンズ豆の煮物をあげて何を買いましたか?
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2. ヤコブがヤボク川でもものつがいがはずれるほど御使いと格闘して、神からいただいた新しい名前は何ですか?
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3. ヤコブが自分の知恵に頼った時と、生死禍福をつかさどられる神により頼んだ時とで状況がどう変ったのか書いてください。
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4. ヤコブは望みの法則を会得して、望んだとおりに保証されました。その内容を簡単に書いてみてください。
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*今週の課題
自分なりの知恵でなく、神様から善の知恵をいただくにはどうしたらよいでしょうか? 次回までに考えてきましょう。
*「用語」を知って力にしましょう!
「もものつがい」とは?
現代医学用語で「大腿骨」と言い、腰の下にある太ももの骨のことを言う。
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