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メッセージ >
聖書の学び
Title
第34課 「生死禍福をつかさどられる神」
Speaker
堂会長 イ・ジェロク 牧師
Bible
Date
2009-08-21
読むみことば: 創世記31:7-13
覚えるみことば: 創世記27:28
参考にするみことば: 創世記27:27-29、30:43
教育目標
ヤコブを通して、生死禍福をつかさどられる神を見つけると、どのように祝福されるのか調べ、まことの信仰を持つ。
創造主の神は宇宙万物と人類の歴史、人間の生死禍福をつかさどられ、ご自分の子どもたちが祝福された人生を歩むように導かれます。したがって、誰でも神を捜して見つけるなら、どんな不幸な人生でも幸せな人生に変えられます。
1. 祝福を与えたいと望まれる神
神に祈り求めて祝福されたと証しして、栄光をささげる人がいるかと思えば、そうでない人もいます。あるいは、熱心に祈ったのに答えられなかったと、恨んでつぶやいて嘆いたり、はなはだしきは神から離れたりすることもあります。
しかし、神は必ず約束されたとおり答えて、祝福されるお方です。聖書を読むと、生死禍福をつかさどられる神を見つけた人々は、驚くほど祝福されました。エジプトから出たイスラエルの民が荒野にいた時も、神はご自身でマナとうずらを送ってくださいました。ヨセフがエジプトに奴隷として売られて行って、監獄に閉じ込められる身の上にまでなった時も、神はヨセフにエジプトの王が見た夢を解き明かす力を下さって、国の統治者になるようにされました。結局、ヨセフを用いてエジプトを救われ、親と兄弟たちも飢謹から救われて、イスラエル民族を形成するように祝福されました。
このように、神は私たちにすべてを与えることがおできになるし、ご自分を信じる子どもたちを思いきり祝福したいと望んでおられます。もし今、神に祝福されていないなら、その原因が何か悟って、生死禍福をつかさどられる神を見つけますように。
2. 生死禍福をつかさどられるヤコブの神
ヤコブはアブラハムの孫、イサクの息子であり、エサウのふたごの弟として生まれました。兄のエサウは毛深い人で、猟が好きだったし、父イサクに愛されていた一方、弟のヤコブは肌がなめらかな人で、家のことを手伝って母リベカに愛されていました。また、ヤコブは悪賢くて知恵も多く、夢と野心があって、兄が持っている長子の権利もほしがりました。ある日、兄エサウが飢え疲れて野から帰って来たとき、レンズ豆の煮物一杯を与えて、兄から長子の権利を得ます。
歳月が流れて、父イサクが年を取ると、死ぬ前に長子のエサウを呼び寄せて、獲物をしとめておいしい料理を作って持って来たら祝福してあげようと言います。これを聞いた母リベカはヤコブに、エサウになりすまして家に入り、兄の代わりに長子の祝福をもらいなさいと言います。
それで、ヤコブは兄エサウのように扮装して、母が作ってくれた料理を持って入り、父をだまして長子の祝福を受けます。イサクは視力が衰えてよく見えなくなったので、ヤコブがエサウだと思って、思いきり祝福します(創世記27:27-29)。
ところが、このことがすぐにばれます。ヤコブが出て行ってさほど経たないうちに、兄エサウが獲物をしとめて、おいしい料理をこしらえて父の部屋に入ってきたのです。イサクは驚いて激しく身震いして 、ヤコブを祝福してしまったので、これ以上祝福してあげることがないと言います。すると、エサウはヤコブに祝福を奪い取られたことを知って、声をあげて泣きました。そして、激しく怒り、父が亡くなればヤコブを殺してやろうと決心します。
このことを知った母のリベカは、ヤコブにとりあえず逃げるように勧めます。ヤコブはやむを得ずひとり両親のそばから離れて、母の故郷であるカランに行って、母の兄ラバンのところにとどまります。何も持ち物がなく、基盤がないヤコブは、母の兄の家にただ仕える人として入って、そこで一生懸命働きました。献身的に一か月ほど働くと、母の兄ラバンが彼にどういう報酬がほしいかと聞きます。ヤコブは、ラバンのために七年間仕えるから、下の娘ラケルを妻に下さいと言います。そして、ラケルを愛したので、七年間を数日のように思って、喜んで働きました。
いよいよ七年が過ぎて、祝宴を催してから朝になって見ると、自分と結婚した人はラケルでなくレアでした。ラバンがヤコブをだまして、ラケルの姉レアを嫁がせたのです。ヤコブが「何ということを私になさったのですか」と問い詰めると、「われわれのところでは、長女より先に下の娘をとつがせるようなことはしないのです。」と言います。そして、婚礼の週を過ごしたらラケルもあげるから、その代わりもう七年間仕えなければならないという条件を出しました。ヤコブは悔しかったのですが、逃亡者の身であえて文句も言えないで、素直に従います。
ここで、私たちは何が悟れるでしょうか? いつも自分の立場と環境をよく顧みなければならないということです。「悔しい、気に入らない」と言って、あれこれ問い詰めたり、分を越えることをしたりすると、正しく立てなくて神のみわざが体験できないこともあります。すべてを受け入れて、いろいろな状況がある程度整えられたとき、自分の足場が強固になるのです。
ついにヤコブはラバンの婿になって、親戚関係が確かなものになり、また妻も得て、子どももたくさん生み、これからは自分の財産が作れる基盤を作りました。今は堂々と立つために、知恵を働かせる時になったのです。
それで、ヤコブはラバンに自分の故郷へ帰ると言います。ラバンは主がヤコブのゆえに自分を祝福してくださったことを知っていて(創世記30:27)、ヤコブを失いたくなかったので、報酬のことを言い出します。ヤコブはすでに何度も報酬を変えたラバンの心を知っていたので、知恵を働かせて、ラバンの羊の群れの中から、ぶち毛とまだら毛のもの全部、黒毛のもの全部、やぎの中ではまだら毛とぶち毛のものを報酬として下さいと言います。
ラバンは自分に有利な提案だと思って、喜んでそうすると言いますが、賢いヤコブはすでに「望みの法則」をよく知っていました。ヤコブはポプラや、ア―モンドや、すずかけの木の若枝を取り、それの白い筋の皮をはいで、その若枝の白いところをむき出しにしました。そして、まだら模様になった枝を群れが水を飲みに来る水ぶねの中に、群れに差し向かいに置きました。強いものの群れがさかりがついたときには枝を水ぶねの中に置き、群れが弱いときにはそれを置かなかったのです。それで、まだら模様の木の枝を見て水を飲んだ強い羊たちはさかりがついて、しま毛のもの、ぶち毛のもの、まだら毛のものをたくさん産みました。結果的に、強いものはすべてヤコブのものになり、弱いものはラバンのものになりました。
ヤコブは十四年間仕えながら、どうすれば羊が子をよく産んで、よく育つのか完全に心得て、立派な羊飼いになっただけでなく、望んでいる事がらが保証される信仰の法則も悟ったのです。ヤコブの持ち物がはなはだ多くなると、ラバンの息子たちは「ヤコブはわれわれの父の物をみな取った。父の物でこのすべての富をものにしたのだ。」と言い、ラバンの態度も以前と違うようでした。
3. イスラエルの先祖になったヤコブの祝福
そんな時、神の使いが夢に現れて、ヤコブに生まれた国に帰りなさいと言います(創世記31:13)。この言葉に聞き従って、ヤコブはラバンに知らせないで、妻と息子たちを連れて、持ち物全部を持ってカナンの地に旅立ちました。三日目にラバンがこのことを知って、身内の者たちを率いてヤコブを追って行きます。しかし、神が夜、夢に現われて「あなたはヤコブと、事の善悪を論じないように気をつけよ。」と言われました。それでラバンは結局、ヤコブに害を加えないで、ガルエデで契約を結んで家へ帰りました。
ところが、ヤコブが故郷へ帰ってくると聞いて、兄のエサウが四百人を引き連れてヤコブに会いにきていました。それまで長子の権利を奪い取られて復讐心に燃えていた兄を思うと、ヤコブは生死禍福をつかさどられる神に切により頼まないわけにはいきませんでした。ラバンと契約したので、後へ戻ることもできないし、前にはエサウが自分を殺そうと待っているので進むこともできない、進退きわまる状況だったからです。
ヤコブはヤボクの渡しでもものつがいが外れるまで神の使いと格闘して、イスラエルという新しい名をいただき、神に祝福されました。「イスラエル」とは「神と戦い、人と戦って、勝った」という意味です。結局、神がヤコブとともにおられると、兄エサウの心が溶けて、ヤコブを喜んで迎え、ヤコブは故郷に帰ってきて、イスラエルの先祖になりました。
このようなヤコブを通して、私たちは何を悟ることができるでしょうか? 神の人は、すべてを神にゆだねた時に、神がご自身で導かれます。しかし、神が導かれるとおり完全に聞き従う人は、ヤコブのように苦労する必要がなく、アブラハムのように楽に導かれていきます。信仰のある人だとしても、自分の思い、自分の方法どおりに進む時は失敗することが多いけれど、アブラハムのように善を行なって神の導きに従えば、驚くべきほど祝福されるようになります。したがって、生死禍福をつかさどられる神を信じて、すべてを神にゆだね、神ご自身に導かれ、祝福された人生を歩みますように。
* まとめと適用
1. ヤコブは飢え疲れて野から帰って来た兄エサウに、レンズ豆の煮物一杯を与えて、何を買いましたか?
2. ヤコブがヤボクの渡しで、もものつがいが外れるほど神の使いと格闘していただいた新しい名前は何で、その名前の意味は何でしょうか?
3. ヤコブのように、患難と苦しみを通して自我が打ち砕かれた後に祝福された経験を分かち合ってみましょう。
4. 生死禍福をつかさどられる神に答えられて、祝福されるためには、どうすればよいでしょうか?
* 今週の課題
神が下さる知恵とはどんなものでしょうか? 知恵についての聖句はどこにあるか、探してきましょう。
* 「用語」を知って力にしましょう!
「もものつがい」とは?
現代の医学用語では大腿骨、腰の下にある太ももの骨のことである。
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